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日本各地でPFAS地下水調査が進む

2026.03.13

PFAS(有機フッ素化合物)による地下水・河川水の汚染が日本各地で報告されており、自治体や国による調査が急速に拡大しています。
2026年4月にはPFOS・PFOAが水道法上の水質基準に格上げされ、水道事業者への定期検査が義務化されました。
本記事では、日本国内のPFAS地下水調査の現状と各地域の検出状況をわかりやすく解説します。

なぜ日本でPFAS地下水調査が進んでいるのか

日本でPFAS調査が広がった背景には、主に以下の3つの要因があります。

① 国内での検出事例の増加

2020年以降、全国各地の地下水・河川・水道水からPFASが検出される事例が相次いで報告されました。
特に沖縄・東京・大阪・神奈川などで高濃度の検出が確認され、社会的な関心が高まりました。

② 規制の強化

環境省が2020年にPFOS・PFOAを水質管理目標設定項目に指定し、暫定目標値(50 ng/L)を設定したことで、各自治体による自主調査が進みました。
さらに2026年4月からは水質基準への格上げにより、定期検査が義務化されています。

③ 住民・メディアの関心の高まり

米軍基地周辺での汚染報道や住民団体の活動をきっかけに、全国各地で地下水調査を求める声が高まっています。

日本のPFAS検出状況(地域別)

沖縄県

日本でPFAS問題が最も早く注目された地域です。
米軍嘉手納基地や普天間基地周辺の河川・地下水から高濃度のPFASが検出されたことが報告されています。
泡消火剤(AFFF)の使用が汚染源の一つとして指摘されており、周辺住民の血液中からもPFASが検出されたとする調査結果も公表されています。

沖縄県は独自のPFAS調査を継続しており、基地周辺の水質モニタリングが続けられています。

東京都(多摩地域)

東京都多摩地域では、複数の市で地下水から暫定目標値を超えるPFASが検出されたことが報告されています。
東京都は独自に地下水調査を実施し、汚染が確認された井戸については使用停止や代替水源への切り替えが行われました。
多摩地域の汚染源については現在も調査・特定が続けられています。

大阪府

大阪府でも河川や地下水からPFASが検出された事例が報告されています。淀川水系を中心に調査が行われており、工場排水や過去の工業利用との関連が指摘されています。

神奈川県

神奈川県でも地下水や河川水からPFASが検出されており、県による調査が進められています。
米軍施設周辺での調査も実施されています。

その他の地域

上記以外にも全国各地で調査が進んでおり、地下水を水源とする自治体を中心にPFAS検査を実施する事業者が年々増加しています。
環境省・国土交通省が共同で実施した調査では、令和6年度時点で暫定目標値を超過した水道事業は0事業となっており、適切な対応が進んでいます。

調査の主体と実施体制

日本のPFAS地下水調査は主に以下の主体によって行われています。

環境省・国土交通省

全国の水道事業者・自治体を対象とした全国調査を実施。
調査結果を公表し、対策の指針を示しています。

都道府県

河川・地下水・公共用水域のPFAS調査を独自に実施。
市町村への技術的支援も行っています。

市町村・水道事業者

水源となる地下水・河川水の定期検査を実施。
2026年4月からは3ヶ月に1回以上の定期検査が義務化されています。

研究機関・大学

環境中のPFAS挙動や健康影響についての調査研究を実施。

調査結果を住民に伝えることの重要性

PFAS地下水調査の結果は、住民が水道水の安全性を判断するうえで重要な情報です。
しかし、検査結果には専門用語や数値が多く、一般の住民が内容を理解するのが難しいという課題があります。
自治体には調査結果を分かりやすく説明し、住民の不安に丁寧に対応することが求められています。
具体的には以下のような取り組みが効果的です。

– GISマップを使った汚染状況の視覚化
– 住民向け説明会の開催
– よくある質問(FAQ)の作成・公開
– 専門家による解説資料の提供

今後の調査の方向性

日本のPFAS地下水調査は今後さらに拡大・深化することが見込まれています。

調査対象の拡大

これまで調査が十分でなかった小規模水道・専用水道・個人井戸への調査拡大が進められています。

汚染源の特定

地下水汚染の原因となっている施設・地点の特定調査が各地で進んでいます。

モニタリングの継続

一度調査して問題がなかった地点でも、継続的なモニタリングが重要とされています。

まとめ

日本各地でPFAS地下水調査が急速に拡大しており、沖縄・東京・大阪・神奈川を中心に汚染事例が報告されています。
2026年4月の水質基準義務化により、自治体・水道事業者には定期検査と結果の公表が求められるようになりました。
調査結果を住民に分かりやすく伝えることが、自治体への信頼につながる重要な課題となっています。

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