2026年4月1日、PFOS・PFOAが水道水の「水質基準項目」に正式追加されました。
水道事業者・簡易水道事業者・専用水道設置者には、定期的な水質検査と基準値(PFOS・PFOA合計50ng/L)の遵守が法的義務として課されます。
このページでは、国土交通省・環境省が公表した最新マニュアルをもとに、水道事業者・自治体担当者が今すぐ確認すべき情報を一箇所にまとめています。
[今すぐ確認]チェックリストブロック
✅ 水質検査計画にPFOS・PFOAを追加したか
✅ 事業区分ごとの検査回数ルールを把握しているか
✅ 基準値超過時の応急対応手順を整備しているか
✅ 既存の浄水処理施設でPFAS除去できるか確認したか
✅ 補助金・助成金の申請状況を確認したか
セクション1:まず読むべき基礎知識
PFOS・PFOAとは何か
PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、PFASと総称される有機フッ素化合物の一種です。難分解性・高蓄積性・長距離移動性という性質から「永遠の化学物質」とも呼ばれ、国内でも水道水・地下水からの検出が各地で報告されています。
2026年4月1日より、これまでの「暫定目標値」から正式な水質基準項目へと格上げされました。
👉 PFOSとは|PFAS問題で最も知られる有機フッ素化合物
👉 PFOAとは|PFAS問題で注目される有機フッ素化合物
👉 PFASとは|有機フッ素化合物の特徴・環境問題・規制をわかりやすく解説
2026年義務化で何が変わったのか
| 項目 | 2026年3月まで | 2026年4月以降 |
| 位置づけ | 水質管理目標設定項目(暫定目標値) | 水質基準項目(法的義務) |
| 基準値 | 50ng/L(暫定) | 50ng/L(正式基準) |
| 検査義務 | 努力義務 | 法的義務 |
| 超過時の対応 | 任意 | 対応手順の遵守が求められる |
👉 2026年4月PFAS水質基準義務化とは|水道事業者がやるべきこと
👉 2026年4月1日 PFAS水質検査 義務化で何が変わるか
セクション2:水質検査の進め方
検査回数と省略ルール
PFOS・PFOAの水質検査は原則3か月に1回以上が基本です。ただし事業区分・過去の検査実績・全量受水の有無によって、回数の減免や省略が認められる場合があります。
| 事業区分 | 回数の減 | 省略(全量受水) |
| 水道事業 | 令和11年度以降 | できる |
| 水道用水供給事業 | 令和11年度以降 | できない |
| 簡易水道事業 | 施行前実績があればできる | できる |
| 専用水道 | 施行前実績があればできる | できる |
👉 PFOS・PFOA水質検査の回数と省略ルール|2026年4月義務化後の判断フロー完全解説
検査方法・分析技術
👉 PFAS測定方法とは|水質検査と分析技術をわかりやすく解説
👉 PFAS検査会社の選び方|日本の登録検査機関と依頼のポイント
セクション3:基準値超過時の対応手順
段階別対応フロー
基準値超過またはそのおそれが判明した場合の対応は、3段階に分かれます。
👉 PFOS・PFOA水質基準超過時の応急対応マニュアル|水道事業者が即日とるべき行動手順
基準値超過が判明した初動
👉 【自治体実務】PFAS基準値超過!担当者が直面する「初動48時間」の完全タイムライン
👉 自治体のPFAS対応、何から始めればいい?|担当者向け初期対応ガイド
住民・議会への説明
👉 PFAS検査結果の住民説明方法|議会・説明会で使える資料の作り方
👉 PFAS 水道水は飲んでも大丈夫?|よくある疑問に答えます
セクション4:浄水処理技術の選び方
PFOS・PFOA除去に有効な処理方法
現在、PFOS・PFOA除去に実績のある浄水処理方法は主に2種類です。
粒状活性炭(GAC)処理
多孔質・疎水性の炭素表面にPFOS・PFOAを吸着除去。国内外で導入実績が多く、既存施設への追加も比較的容易です。
イオン交換処理
陰イオン交換樹脂を使ってPFOS・PFOAを吸着除去。共存イオンが多い水では交換時期が早まる点に注意が必要です。
👉 PFOS・PFOA対策の浄水処理施設|粒状活性炭とイオン交換樹脂の仕組みと選び方
👉 PFAS除去技術とは|活性炭・RO膜・イオン交換などPFAS対策技術を解説
👉 PFAS除去技術の研究が世界で進む
導入コストと補助金
浄水処理施設の整備には相当のコストが見込まれます。国・都道府県の補助金・助成金を活用することが重要です。
👉 PFAS除去設備の導入コストと補助金獲得ガイド|自治体・企業向け実例と試算
👉 PFAS補助金情報 2026年 最新版
セクション5:地域のPFAS汚染状況を確認する
自地域の水源や周辺の汚染状況を把握することが、適切な対応の第一歩です。
👉 PFAS汚染マップ(日本)|各地域のPFAS検出状況と調査事例
👉 日本各地でPFAS地下水調査が進む
👉 PFAS水道問題とは|水道水汚染と世界で進むPFAS対策
セクション6:最新情報・関連ニュース
👉 国土交通省がPFOS・PFOA対応マニュアルを公表しました(2026年3月27日)
👉 2026年4月PFAS規制義務化の全貌|水質基準の変更点と自治体・企業の必須対策
👉 PFASニュース一覧はこちら
よくある質問(FAQ)
1リットルの水に対してPFOS・PFOAの合計が0.00000005グラムという非常に微量な濃度です。それほど微量でも健康への影響が懸念されているのがPFASの特徴です。
事業区分によって異なります。簡易水道・専用水道は令和2〜7年度の検査実績があれば施行後すぐに回数減を申請できますが、水道事業・水道用水供給事業は令和11年度以降となります。詳しくは水質検査の回数と省略ルールをご覧ください。
条件を満たせば省略できます。送水者の検査結果が基準値の1/5(10ng/L)以下であり、受水施設内で濃度が上昇しないことが明らかな場合に限られます。
必ずしもそうではありません。飲用制限を住民に周知したうえで給水を継続しながら、代替水源への切替や浄水処理強化などの応急対策を実施することが可能です。
環境省の「PFOS等を含む水の処理に用いた使用済活性炭の適切な保管等について」に従い、屋内保管・廃棄物処理法の遵守・廃棄業者へのPFAS含有情報の提供が必要です。
参考・出典
国土交通省「水道事業者等によるPFOS及びPFOA対応マニュアル」(令和8年3月27日)
環境省「水質基準に関する省令改正の概要について」(令和7年8月)
環境省「PFASハンドブック」(令和7年12月)
内閣府食品安全委員会「有機フッ素化合物(PFAS)評価書」(令和6年6月)









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