PFAS分析機器メーカー一覧|世界の主要メーカーと装置の選び方
PFAS分析には、非常に高度な分析装置が必要です。
ナノグラム(ng/L)レベルという極めて微量のPFASを正確に測定するためには、高感度・高精度な質量分析装置が不可欠です。
本記事では、PFAS分析装置を提供する世界の主要メーカーと装置の特徴をわかりやすく解説します。
PFAS分析に使われる主な装置
PFAS分析で中心的に使われるのは LC-MS/MS(液体クロマトグラフタンデム質量分析装置) です。この装置は以下の特徴を持ちます。
– ng/Lレベルの極微量検出が可能
– 複数のPFAS物質を同時に分析できる
– 国内外の公定法として採用されている
– 水・土壌・食品・生体試料など幅広い試料に対応
PFAS分析において、LC-MS/MS装置の性能が検査の精度・感度・スループットを大きく左右します。
世界の主要PFAS分析機器メーカー
1位 Thermo Fisher Scientific(アメリカ)
世界最大級の科学機器・試薬メーカーです。
PFAS分析分野では高感度LC-MS/MS装置を提供しており、世界中の環境分析機関・研究機関で広く使用されています。
代表製品
– TSQ Altis Plus(三連四重極型質量分析装置)
– Vanquish HPLCシリーズ
PFAS専用のアプリケーションノートや分析メソッドも充実しており、PFAS分析の世界標準に近い存在です。
2位 Agilent Technologies(アメリカ)
分析機器・試薬・ソフトウェアを幅広く提供する大手分析機器メーカーです。
PFAS分析向けのLC-MS/MSシステムと専用試薬・カラムを組み合わせたソリューションを提供しています。
代表製品
– 6470A Triple Quadrupole LC/MS
– 6546 Q-TOF LC/MS(高分解能質量分析)
3位 Waters Corporation(アメリカ)
質量分析装置・液体クロマトグラフの専業メーカーとして高い評価を受けています。
PFAS分析向けのアプリケーションも充実しており、特に高感度・高精度分析を求める研究機関に多く採用されています。
代表製品
– Xevo TQ-S cronos(三連四重極型)
– ACQUITY UPLC システム
4位 SCIEX(アメリカ・カナダ)
質量分析装置に特化したメーカーで、環境分析・食品分析分野で高い実績を持ちます。
PFAS分析に特化したメソッドパッケージを提供しており、規制対応の分析に強みがあります。
代表製品
– QTRAP シリーズ
– Triple Quad シリーズ
5位 島津製作所(日本)
日本を代表する分析機器メーカーです。
国内の水道事業者・環境分析会社に広く普及しており、日本の公定法に対応したPFAS分析システムを提供しています。
国内サポート体制が充実している点が強みです。
代表製品
– LCMS-8060NX(三連四重極型質量分析装置)
– Nexera UHPLCシリーズ
6位 日本電子(JEOL)(日本)
高分解能質量分析装置を得意とする日本のメーカーです。
未知のPFASや新興PFAS(Emerging PFAS)の探索的分析に強みがあります。
7位 PerkinElmer(アメリカ)
環境分析・食品分析・医療診断向け装置を幅広く提供するメーカーです。
PFAS分析向けのICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析)を含むトータルフルオロ分析ソリューションも提供しています。
分析試薬・標準物質メーカー
装置だけでなく、PFAS分析の精度を左右する試薬・標準物質も重要です。
Merck(ドイツ・アメリカ)
PFAS分析用標準物質・試薬・固相抽出カートリッジを世界最大規模で提供。
LGC Standards(イギリス)
PFAS分析用認証標準物質(CRM)を提供。
分析精度の確認・キャリブレーションに使用されます。
Wellington Laboratories(カナダ)
PFAS専門の標準物質メーカーとして世界的に知られています。
同位体標識標準物質など高精度分析に必要な特殊標準物質を提供しています。
分析機器の選び方
PFAS分析装置を導入・外注先を選ぶ際の主なポイントは以下の通りです。
感度・検出限界
規制値(50 ng/L)の1/10以下まで検出できるかを確認します。
高感度であるほど早期発見・精密管理が可能です。
対応物質数
PFOS・PFOAだけでなく、PFHxS・PFBS・PFNA等の要検討項目も含めた多物質同時分析が可能かを確認します。
公定法への対応
日本の水道法・環境省の公定法に対応した分析メソッドが確立されているかを確認します。
国内サポート体制
装置のメンテナンス・メソッド開発支援・トレーニング等の国内サポートが充実しているかを確認します。
まとめ
PFAS分析機器はThermo Fisher・Agilent・Waters等の海外大手メーカーが世界市場をリードしており、国内では島津製作所が広く普及しています。
自社での分析体制構築を検討する場合は装置の感度・対応物質数・公定法対応・サポート体制を総合的に評価することが重要です。
一方、検査を外部に委託する場合はこれらの装置を保有する登録水質検査機関への依頼が現実的な選択肢となります。









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