PFAS排水検査の費用・手順・選び方【2026年版】|依頼前に知っておくべきすべて
「排水検査が必要らしいが、どこに頼めばいいか」「費用はどのくらいかかるのか」——これが最も多い最初の疑問です。
PFAS排水検査は、依頼先・検査項目・サンプリング方法によって費用と精度が大きく変わります。この記事では、検査を依頼する前に知っておくべきことを網羅的に解説します。
PFAS排水検査が必要な場面
以下のいずれかに該当する場合、排水検査の実施を検討してください。
場面 と理由
- メッキ・洗浄・表面処理工程がある : PFAS使用歴が高い業種
- 行政から調査依頼が来た : 即対応が必要
- 取引先からPFAS調査票が届いた : 検査データが回答に必要
- EU向けに製品を輸出している : REACH規制への対応
- 工場周辺でPFASが検出されたと聞いた : 自社が発生源の可能性
- 過去にPFAS含有薬剤を使用していた : 残留リスクの確認
検査項目の選び方
最低限必要な項目
検査項目と理由
PFOS : 規制対象・検出頻度が最も高い
PFOA : 規制対象・メッキ・フッ素樹脂工程で使用歴あり
推奨追加項目
検査項目と理由
PFHxS : PFOS代替品として普及・規制強化中
PFNA・PFDA : 長鎖PFAS・蓄積リスク
短鎖PFAS(PFBSなど) : 代替品として使用増加
網羅的に把握したい場合
PFAS 20〜40種一斉分析を選択します。EU輸出対応・行政報告が必要な場合はこちらが標準です。
費用の目安(2026年版)
| 検査プラン | 検査項目 | 費用目安(1検体) |
基本
PFOS・PFOA 2項目
2万〜4万円
標準(推奨)
PFAS 20種一斉
5万〜8万円
精密
PFAS 40種一斉
8万〜15万円
複数検体の場合: 採取箇所が増えるほど1検体あたりの単価は下がります。3〜5箇所まとめて依頼するとコストを抑えられます。
報告書作成費: 行政・取引先提出用の報告書作成は別途2万〜5万円が目安です。
サンプリング(採取)の手順と注意点
検査精度を左右する最重要工程です。以下を必ず守ってください。
容器
ガラス製容器を使用してください。プラスチック容器はPFASが溶出し、検体が汚染されます。容器は分析機関から提供されるものを使うのが最も確実です。
採取箇所
採取箇所
目的
排水口(最終放流点)
工場全体の排水を確認
工程別排水
どの工程が原因かを特定
原水(使用前の水)
バックグラウンド値の確認
処理前後(設備がある場合)
除去率の算出
保管・搬送
採取後は4℃・遮光で保管
48時間以内に分析機関へ搬送
長時間の保管は避ける
サンプリング時の注意
✗ 採取容器を水道水ですすがない
✗ 手袋なしで容器に触れない
✗ 雨天直後の採取は避ける(希釈の影響)
✓ 平常運転時の排水を採取する
✓ 複数ポイントは同日・同時刻に採取する
検査機関の選び方
必須条件
水道法第20条登録機関であることを確認してください。行政への報告・取引先への証明に使えるのは登録機関の分析証明書のみです。
選定の判断基準
確認項目
重要度
水道法第20条登録・ISO17025認定
★★★
LC-MS/MS法による分析
★★★
PFAS 40種以上の対応可否
★★☆
報告書の提出フォーマット
★★☆
納期(通常5〜15営業日)
★★☆
立会いサンプリングの対応
★☆☆
分析方法の確認
PFAS分析の標準手法は**LC-MS/MS(液体クロマトグラフタンデム質量分析法)**です。この手法でng/Lレベルの微量検出が可能です。他の手法を使う機関は精度が劣る場合があります。
検査結果の判定方法
日本の基準値
基準
値
法的位置づけ
水質基準(2026年4月〜)
PFOS+PFOA合算 50ng/L
法的義務(水道水)
排水基準(暫定目標値)
PFOS+PFOA合算 50ng/L
行政指導の基準
EU輸出がある場合
EPA基準(PFOA・PFOS各4ng/L)も参照値として確認します。日本基準の約12倍厳しい値です。
結果別の対応方針
基準値未満(50ng/L以下)
→ 定期モニタリング継続
→ 記録として保管(取引先への証明に使える)
グレーゾーン(30〜50ng/L)
→ 原因特定・低コスト対策の検討
→ 3〜6ヶ月後に再検査
基準値超過(50ng/L超)
→ 行政への報告
→ 改善計画の策定・設備対策
→ 原因工程の特定
検査から改善までの全体フロー
① 採取箇所・プランの決定(当社でサポート)
↓
② サンプリング実施(立会い対応可)
↓
③ ラボ分析(5〜15営業日)
↓
④ 結果確認・判定
↓
⑤ 改善提案(3パターン提示)
↓
⑥ 対策実施
↓
⑦ 再検査(効果確認)
↓
⑧ 定期モニタリング
まとめ
PFAS排水検査で最も重要なのは「正確なサンプリング」と「登録機関への依頼」の2点です。費用を抑えるために検体数を絞りすぎると、原因特定ができず結果的にコストが増えます。まず適切な採取箇所を選定してから依頼することが、検査を有効に使う最大のポイントです。
当研究所では、採取箇所の選定から分析機関の手配・報告書作成まで一貫サポートします。まずはご相談ください。









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