宝塚市のPFOS・PFOA対応事例|規制設定直後の先行検査と段階的な取水量削減
兵庫県宝塚市は、阪神地区に位置する人口約22万人の市です。浅井戸水・深井戸水を水源とし、原水→凝集沈殿→急速ろ過→浄水という処理フローで給水を行っています。宝塚市の事例は、国の暫定目標値設定直後(令和2年4月)に先行して水質検査を実施し、超過を把握したという対応の速さが特徴的です。
検出の経緯
2020年(令和2年)4月にPFOS・PFOAが水質管理目標設定項目に位置づけられたことを受け、同年6月に水質検査を実施しました。その結果、以下の地点で超過・検出が確認されました。
超過地点:
- 小浜浄水場原水(深井戸):55ng/L
- 小浜浄水場給水栓水:54ng/L
その他原水(超過なし):
- 小浜浄水場原水(浅井戸):29ng/L
- 惣川浄水場原水:5ng/L未満
その他給水栓(参考値):
西谷庁舎15ng/L、宝塚市上下水道局5ng/L、中山台サービスステーション7ng/L、長尾台ふれあい公園14ng/L など
応急的対応
2020年6月2日の最初の検査で市内1か所での暫定目標値超過が判明しましたが、その後の継続検査では暫定目標値以下での検出を確認。ホームページおよび試験年報で測定結果を公表するとともに、調査結果・問い合わせ内容等を環境部局と情報共有しました。
中期的対応
①定期的な水質検査
給水栓8か所と原水3か所について年4回の検査を継続するとともに、全井戸10か所(休止中1か所を除く)について年1回(令和6年以降は年2回)の検査を実施しています。
②取水量の段階的削減
PFOS・PFOAの低減対策として、まず問題の井戸2か所の取水量を半減し、減量分は他の浄水場系統の浄水を送水・混合することで対応。
さらに2024年(令和6年)8月から、更なる低減対策として同井戸2か所の取水を完全停止しました。
③別系統からの配水増量の検討
今後はさらに別系統からの配水量を増やすことで、残存リスクの更なる低減を図る方向で検討を進めています。
現在の状況
給水栓においてPFOS・PFOAの暫定目標値(50ng/L)以下での給水が維持されています。段階的に取水量削減・停止を進めることで、着実にリスクを低減しています。
まとめ
宝塚市の事例は、国の基準設定と同時期に先手を打って水質検査を実施した「早期発見・早期対応」の好例です。超過発覚後も即座の取水停止ではなく、取水量の半減→全停止という段階的なアプローチを取ったことで、他水源との供給調整をスムーズに行うことができました。









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