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PFAS含有調査票の書き方・答え方【製造業向け】|取引先からの問い合わせに正確に回答する方法

2026.04.04

ある日突然、取引先から届く一通のメール。
「弊社製品に使用されている部品・材料のPFAS含有状況について、添付の調査票にご回答ください。回答期限:〇月〇日」
こうした調査票への対応に戸惑う製造業の担当者が急増しています。何を調べればいいのか、どう答えればいいのか——わからないまま期限が迫るケースが後を絶ちません。
この記事では、PFAS含有調査票の基本的な読み方と、回答に必要な準備の全体像を解説します。

そもそもなぜ調査票が届くのか

EUのREACH規則では、製品に含まれる有害物質の含有情報をサプライチェーン全体で管理・開示することが義務づけられています。PFASはその対象物質として段階的に追加されており、EU向け輸出を行う大手メーカーは取引先全社への調査を実施しています。
自社がEU輸出をしていなくても、サプライチェーンの上流にEU向け企業があれば調査票は届きます。

調査票でよく聞かれる項目

質問項目と具体的な内容

  • 製品へのPFAS含有有無 : 納品する製品にPFASが含まれるか
  • 使用物質名・CAS番号 : 含まれる場合の具体的な物質名
  • 含有濃度 : 製品中の濃度(ppm・mg/kg)
  • 使用工程・用途 : どの工程でどのように使っているか
  • 代替対応の予定 : PFASフリー化の計画・時期
  • 証明書類の添付 : SDS・分析証明書・自主宣言書など

回答前に必要な準備:3つの確認

確認① 使用薬剤・原材料のリストアップ

製造工程で使用しているすべての薬剤・原材料を確認します。洗浄剤・加工油・コーティング剤・包装材など、見落としがちな材料まで網羅することが重要です。

確認② SDSの確認

各薬剤のSDS(安全データシート)を入手し、フッ素・フルオロ・PFAS関連の記載を確認します。
ここで重要な注意点があります。
SDSにPFASの記載がなくても、実際にはPFASが含まれているケースがあります。特に以下の場合は要注意です。
・2015年以前に仕様が固定された薬剤
・「フッ素系」と記載のある薬剤
・泡立ち防止剤・撥水剤・界面活性剤
・SDSの更新日が5年以上前
SDSだけで「含有なし」と結論づけるのは危険です。

確認③ 薬剤メーカーへの問い合わせ

SDSで確認できない場合、薬剤メーカーへの直接確認が必要です。ただし、この段階で「どう聞けばいいか」「メーカーが答えてくれない」「回答が不十分」といった壁にぶつかるケースが非常に多くあります。
こうした場合は、無理に自己解決しようとせず専門家に相談することをお勧めします。回答の正確性は取引継続に直結するため、曖昧なまま提出することのリスクが高いからです。

回答パターンの基本

パターン①:不含有が確認できた場合

証明書類(薬剤メーカーの不含有証明書またはSDS)を添付した上で、確認方法・確認日・担当者を明記して回答します。

パターン②:含有が確認された場合

物質名・CAS番号・含有量・含有工程・使用目的・代替計画を回答します。この場合、技術的な代替可能性の評価や代替ロードマップの作成が必要になるため、社内の技術担当との連携が不可欠です。

パターン③:調査中で回答できない場合

最も重要なのは「無回答のまま期限を過ぎない」ことです。調査中であれば、その旨と正式回答の期限を期限前に連絡することで、取引関係への影響を最小化できます。

調査票対応でよくある失敗

  • 失敗① SDSを確認しただけで「含有なし」と回答した
    SDSにPFASの記載がなくても含有しているケースがあります。薬剤メーカーへの直接確認が必須です。
  • 失敗② 期限を過ぎても何も連絡しなかった
    無回答は「対応できない企業」と判断されます。調査中であっても期限前の連絡が最重要です。
  • 失敗③ 古いSDSで確認した
    2020年以降、SDSを更新しているメーカーが多くあります。必ず最新版で確認してください。
  • 失敗④ 一人で抱え込んで期限が過ぎた
    調査票への回答は、薬剤・工程・規制の知識が必要な複合的な作業です。社内に専門知識がない場合、専門家のサポートを使うことが最も確実で時間のロスが少ない選択です。

対応が難しいと感じたら

調査票への回答は一見シンプルに見えますが、実際には以下の判断が必要です。

  • どの薬剤・材料まで確認範囲に含めるか
  • メーカーからの回答が不十分な場合にどう対処するか
  • 含有が確認された場合の代替計画をどう策定するか
  • 証明書類の形式が取引先の要件を満たしているか

これらを社内だけで判断することが難しい場合、当研究所では調査票対応のサポートを行っています。薬剤メーカーへの確認代行・証明書類の整備・回答書の作成まで、取引先への提出に使えるレベルで対応します。

まとめ

調査票対応で最も重要なのは「正確さ」と「期限を守ること」の2点です。
不確かな情報で回答することは、後から問題が発覚した場合に取引関係へのダメージが大きくなります。確認できない項目は「調査中」として期限前に連絡し、正確な情報が揃ってから正式回答する——これが最も安全な進め方です。
一人で抱え込まず、まず相談することから始めてください。

当研究所では、PFAS含有調査票の対応支援・薬剤確認サポート・証明書類の整備まで一貫してサポートしています。お気軽にご相談ください。

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