PFAS規制は日本でも始まる?世界のPFAS規制まとめ
「PFASって規制されているの?」
「日本でも規制が始まるって本当?」
こうした疑問を持つ方に向けて、EU・アメリカ・日本の最新のPFAS規制状況をわかりやすくまとめます。
結論からお伝えすると、日本でもPFAS規制はすでに始まっており、今後さらに強化される流れが確定しています。
PFAS規制とは何か
PFAS規制とは、PFAS(有機フッ素化合物)の製造・使用・販売・排出を制限・禁止するための法的な制度です。
PFASは水や油を弾く優れた性質から長年にわたり多くの製品・製造工程に使用されてきましたが、「自然界でほとんど分解されない」という性質から環境汚染・健康影響が世界的に問題視されています。
この問題に対応するため、各国で規制が次々と導入・強化されています。
世界のPFAS規制マップ
EU:最も厳しい「包括規制」へ
現状
EUでは2023年、ドイツ・オランダ・デンマーク・スウェーデン・ノルウェーの5カ国が「PFAS全体を一括して規制する」包括規制案を欧州化学品庁(ECHA)に提出しました。
規制の特徴
– 対象物質:PFAS全体(推定1万種類以上)
– 製品に含まれるPFASだけでなく製造工程での使用も対象
– サプライチェーン全体への情報開示義務
今後のスケジュール
科学的評価を経て2026年以降に段階的に施行される見通しです。
日本企業への影響
EUへ製品を輸出している企業は、製品のPFAS含有だけでなく製造工程でのPFAS使用確認も求められる可能性があります。
アメリカ:世界最厳水準の飲料水基準を確定
現状
2024年4月、EPA(米国環境保護庁)がPFAS飲料水基準を確定しました。
主な基準値
– PFOA:4 ng/L
– PFOS:4 ng/L
(日本の暫定目標値50 ng/Lの約12.5分の1)
規制の特徴
– 法的拘束力を持つ強制基準
– 水道事業者に5年以内の適合義務
– 州レベルではさらに厳しい規制を設ける州も
日本:規制が始まり、強化の流れが確定
これまでの動き
2020年にPFOS・PFOAが水質管理目標設定項目に指定され、暫定目標値(50 ng/L)が設定されました。
ただしこの段階では検査の法的義務はありませんでした。
2026年4月:大きな転換点
環境省は水道法上の水質基準にPFOS・PFOAを格上げし、2026年4月から以下が法的に義務化されました。
– 水道事業者によるPFAS定期検査(3ヶ月に1回以上)
– 基準値超過時の改善措置義務
– 基準値:PFOS・PFOAの合算で50 ng/L以下
今後の見通し
現在の基準値(50 ng/L)はアメリカの基準(4 ng/L)と比べて大幅に緩い水準です。
今後、科学的知見の蓄積と国際的な規制動向を踏まえ、 基準値の見直し・引き下げが検討される見通しです。
また水質規制にとどまらず、製品・製造工程へのPFAS規制拡大も今後の課題として議論されています。
日本のPFAS規制 年表
| 年 | 動き |
|—|—|
| 2010年 | PFOSを化審法の第一種特定化学物質に指定 |
| 2020年 | PFOS・PFOAを水質管理目標設定項目に指定・暫定目標値50 ng/L設定 |
| 2021年 | PFOAを化審法の第一種特定化学物質に指定 |
| 2024年 | 環境省がPFAS水質基準格上げ方針を決定 |
| 2026年4月 | 水道法上の水質基準として施行・定期検査義務化 |
| 今後 | 基準値見直し・製品規制拡大の可能性 |
規制強化は「確実な流れ」
3カ国・地域の規制動向を見ると、共通して言えることが一つあります。
PFAS規制は一度始まったら、緩くなることはない。
EUは包括規制へ、アメリカは基準を事実上ゼロに近い水準まで段階的に引き下げてきました。
日本も同じ方向に向かっています。
「規制が確定してから動く」では遅く、特に設備投資や代替技術の開発には時間がかかります。
今から現状を把握し、準備を進めることが重要です。
あなたに関係するPFAS規制はどれ?
自治体・水道事業者の方
→ 2026年4月施行の水道法改正が直接関係します。
定期検査の実施・結果の公表・超過時の改善対応が義務です。
EU輸出を行う製造業の方
→ EUの包括規制案が直接影響します。
製品だけでなく製造工程のPFAS使用確認が必要です。
製品にPFASを使用している企業の方
→ 日本国内の規制強化に加え、取引先からのPFAS情報開示要求が増えています。
早期の使用状況把握と代替化の検討が必要です。
一般の方・水道水が心配な方
→ 現在の日本の水道水は基準値以下であることが確認されています。ただし調査結果はお住まいの自治体のウェブサイトで確認できます。
まとめ
PFAS規制は日本でもすでに始まっており、2026年4月の水道法改正により水道事業者への定期検査が義務化されました。
EU・アメリカの規制動向を見ると、今後日本でも基準値の引き下げと規制範囲の拡大が進む可能性が高いと考えられます。
「まだ大丈夫」ではなく、今から動くことがコスト削減と競争優位につながります。









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