PFOS・PFOA水質検査の回数と省略ルール|2026年4月義務化後の判断フロー完全解説
PFOS・PFOA水質検査の回数と省略ルール|2026年4月義務化後の判断フロー完全解説
2026年4月1日より、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)が水質基準項目に追加されました。これにより、水道事業・簡易水道事業・水道用水供給事業・専用水道は、水道法第20条に基づく定期的な水質検査が義務となります。
「検査は何回やればいいのか」「過去の検査結果を使って回数を減らせるのか」「全量受水なら省略できるのか」本記事では、事業区分別に検査回数の基本ルールと、減免・省略が認められる条件を解説します。
水質検査の基本:原則「3か月に1回以上」
PFOS・PFOAの水質検査回数は、水道法施行規則に準拠し、概ね3か月に1回以上が基本です。
採水場所は給水栓が原則ですが、送水施設および配水施設内で濃度が上昇しないことが明らかな場合は、浄水場出口・送水施設・配水施設のいずれかでも可とされています(これらを総称して「給水栓等」といいます)。
事業区分別の検査回数ルール
水道事業・水道用水供給事業
2026年4月時点では、水道法第20条に基づくPFOS・PFOAの水質検査実績がないため、令和10年度(2028年度)末まで検査回数の減は適用できません。
令和11年度(2029年度)以降は、過去3年間(令和8~10年度)の水質検査結果を踏まえて、判断フローに従い検査回数を減らせる可能性があります。
なお、全量受水の水道事業は後述の「全量受水における水質検査省略」も適用できます。
簡易水道事業・専用水道
- 簡易水道事業と専用水道は、水道事業・水道用水供給事業とは異なり、施行前(令和2〜7年度)の検査実績を使って、施行後の検査回数減を申請できます。
ただし、対象となる検査は表2(国土交通省マニュアル参照)に示す検査方法・対象・頻度を満たしているものに限られます。
施行前の検査実績がない場合は、令和8年度の1年間は3か月に1回以上の検査を行い、その結果をもとに令和9年度以降に回数減を申請できます。
検査回数を減らした後に、PFOS・PFOAが基準値の1/5(10ng/L)を超過した場合は、その時点から1年間、3か月に1回以上の検査に戻る必要があります。
全量受水における水質検査省略
自己水源を持たず、全量を水道用水供給事業等から受水している水道事業・簡易水道事業・専用水道は、条件を満たせば自らの水質検査を省略できます。
省略の条件は次のとおりです。
- 送水者の水質検査結果がPFOS・PFOA合計で基準値の1/5(10ng/L)以下であること
- 受水者の施設内で濃度が上昇しないことが明らかであること
施行前の令和2〜7年度に実施した水質検査結果(水道原水は対象外)を使って、施行後の令和8年度から省略を適用することもできます。
省略後に送水者の検査結果が基準値の1/5を超過した場合は、その時点から1年間、3か月に1回以上の自らの水質検査が必要になります。その1年間の検査結果が「送水者と比べて濃度が上昇しておらず、かつ送水者の結果も1/5以下」であれば、再び省略が適用できます。
飲料水供給施設・飲用井戸等(給水人口100人以下)
給水人口が100人以下の施設は、水道法第20条の義務対象外です。ただし、年1回以上の水質検査が望ましいとされており、地域の状況・過去の検査結果によってPFOS・PFOAを検査項目に含めることが推奨されています。
地方公共団体(保健所等)が条例・要綱を定めている場合はそれに従ってください。
貯水槽水道(簡易専用水道・小規模貯水槽水道)
貯水槽水道は水道事業者からの供給水を受水するため、PFOS・PFOAの水質検査対象ではありません。PFOS・PFOAの状況を把握したい場合は、受水元の水道事業者・簡易水道事業者の水質検査結果を確認してください。
回数減・省略を適用する場合の記録義務
水質検査回数の減や省略を適用した場合は、水道法施行規則第15条第7項により、適用した理由を「水質検査計画」に記載する必要があります。記載を忘れないよう注意してください。
まとめ:事業区分別 PFOS・PFOA検査回数の整理
事業区分基本検査回数回数の減省略(全量受水)水道事業3か月に1回以上令和11年度以降(実績3年必要)できる水道用水供給事業3か月に1回以上令和11年度以降(実績3年必要)できない簡易水道事業3か月に1回以上施行前実績があればできるできる専用水道3か月に1回以上施行前実績があればできるできる飲料水供給施設・飲用井戸等義務なし(年1回推奨)——貯水槽水道対象外——
参考:国土交通省「水道事業者等によるPFOS及びPFOA対応マニュアル」(令和8年3月27日)、環境省「水質基準に関する省令改正の概要について」(令和7年8月)









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