2026年4月PFAS水質基準義務化とは|水道事業者がやるべきこと
2026年4月1日、日本の水道法が改正され、PFAS(有機フッ素化合物)の水質基準への格上げが施行されました。
これにより全国の水道事業者に対してPFAS検査の実施と基準遵守が法的に義務付けられました。
「何が変わったのか」
「何をしなければいけないのか」
「対応が間に合っていない場合は?」
こうした疑問を持つ水道事業者・自治体担当者の方に向けてわかりやすく解説します。
何が変わったのか
改正前(〜2026年3月)
PFOS・PFOAは「水質管理目標設定項目」として暫定目標値(50 ng/L)が設定されていましたが、検査の法的義務はありませんでした。
このため環境省・国土交通省の調査では、「義務でないことを理由に検査を実施していない事業者もいた」と報告されていました。
改正後(2026年4月〜)
PFOS・PFOAが水道法上の「水質基準」に格上げされました。これにより水道事業者には以下が法的に義務付けられました。
| 義務内容 | 詳細 |
| 定期検査の実施 | 3ヶ月に1回以上 |
| 基準値の遵守 | PFOS・PFOAの合算で50 ng/L以下 |
| 基準超過時の改善措置 | 速やかな対応が必要 |
| 検査結果の記録・保存 | 規定に従った記録管理 |
検査の詳細
検査頻度
原則として3ヶ月に1回以上の定期検査が必要です。
ただし以下の場合は検査頻度を減らすことができます。
検査頻度を減らせる条件
過去の検査で基準値の5分の1以下(10 ng/L以下)が継続して確認されている場合、検査頻度を6ヶ月に1回または1年に1回に減らすことができます。
検査対象物質
義務化の対象物質はPFOS・PFOAの2物質です。
ただし要検討項目としてPFHxS・PFBS・PFNA等も追加されており、これらについても検査することが推奨されています。
検査機関
水道法に基づく検査は水道法第20条登録の登録水質検査機関に委託する必要があります。
登録機関以外への委託では法的な義務を果たしたことになりませんので注意が必要です。
基準超過した場合の対応
万が一基準値(50 ng/L)を超過した場合は以下の対応が求められます。
① 速やかな関係機関への報告
都道府県・国土交通省への報告が必要です。
② 住民への通知
基準超過が確認された場合、住民への速やかな情報提供が求められます。
③ 代替水源の確保または浄水処理の強化
汚染水源の使用停止、他水源への切り替え、または活性炭処理・RO膜等による浄水処理強化を行います。
④ 原因調査
汚染源の特定調査を関係機関と連携して進めます。
まだ対応できていない場合は
「検査をまだ実施していない」
「検査機関をどこにすればいいか分からない」
という場合は今すぐ動き始めてください。
今すぐやること
① 登録水質検査機関に問い合わせる
水道法第20条登録の検査機関に連絡して見積もりを依頼します。
主な検査機関の例として
– 株式会社日吉 (0748-32-5001 分析検査部)
– 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ (03-6848-4226 ウェルシィ事業部)
– 総合環境分析
などがあります。
② 採水・検体送付
検査機関から専用容器が届いたら指定の方法で採水して送付します。
③ 結果の確認と公表
結果が届いたら自治体ウェブサイトで公表します。
小規模水道事業者への配慮
法改正では小規模な水道事業者への配慮も盛り込まれています。
検査頻度の軽減
前述の通り、基準値の5分の1以下が継続確認されれば検査頻度を減らすことができます。
広域連携の活用
近隣の水道事業者と連携して共同で検査を実施することでコストを分担できます。
都道府県への相談
対応に困った場合は都道府県の水道担当部署に相談することができます。
義務化後の住民対応
検査を実施したら結果を住民に公表することが重要です。
公表のポイント
– 自治体ウェブサイトへの掲載
– 広報誌への掲載
– 基準値との比較を分かりやすく示す
– 「安全です」または「対策を講じています」というメッセージを明確にする
住民から問い合わせが来た場合のFAQ集・対応マニュアルも事前に準備しておくことをお勧めします。
今後の見通し
基準値の見直しの可能性
現在の基準値(50 ng/L)はアメリカの基準(4 ng/L)と比べて大幅に緩い水準です。
今後、国際的な規制動向や新たな科学的知見を踏まえて基準値が見直される可能性があります。
検査対象物質の拡大
現在はPFOS・PFOAの2物質が義務対象ですが、今後PFHxS等の物質が基準に追加される可能性があります。
規制強化への備え
将来の規制強化を見越して今から検査体制・対策体制を整備しておくことが重要です。
サポートが必要な場合は
以下のような場面では専門家・支援サービスの活用をご検討ください。
– 検査機関の選定・手配
– 検査結果の解釈・報告書の読み方
– 住民説明資料の作成
– FAQ集・対応マニュアルの整備
– 議会対応資料の作成
– 基準超過時の対応支援
– 継続的なモニタリング体制の構築
「何から始めればいいか分からない」という段階からご相談いただけます。
お気軽にお問い合わせください。
まとめ
2026年4月からPFAS水質基準が義務化され、全国の水道事業者に3ヶ月に1回以上の定期検査と基準値(50 ng/L)の遵守が法的に義務付けられました。
まだ対応できていない場合は今すぐ登録水質検査機関への問い合わせから始めてください。
検査の手配から結果の解釈・住民説明までトータルでサポートできる専門家・支援サービスもあります。









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