PFOS・PFOAの血液検査を受けたら何がわかる?血中濃度の基準はあるの?
「PFAS(有機フッ素化合物)が心配だから血液検査を受けたい」「血液検査を受ければ健康への影響がわかるの?」と思っている方も多いと思います。
結論からお伝えすると、現時点では血液検査でPFOS・PFOAの血中濃度を測定することはできますが、その結果だけで「あなたの健康に影響が出ているかどうか」を判断することは難しいのが現状です。
なぜそうなのか、わかりやすく説明します。
血液検査でわかること・わからないこと
わかること
血液検査を受ければ、「今この瞬間の血液中のPFOS・PFOA濃度」は測定できます。
環境省の調査(2023年度)では、血液検査を受けたほぼすべての日本人からPFOS・PFOAが検出されています。
- PFOS:0.39〜19 ng/mL
- PFOA:検出下限値未満〜6.5 ng/mL
これは特別な人だけではなく、ほぼ全員から検出されているということです。PFOS・PFOAが環境中に広く残留しているため、普通に生活しているだけで微量ずつ体内に入り続けているからです。
わからないこと
血中濃度が高かったとして、「それがあなたの健康に悪影響を与えているかどうか」はわかりません。なぜなら:
① どの程度の血中濃度で健康影響が出るか、まだわかっていない
現時点の科学では「血中濃度がXng/mLを超えたら健康に影響が出る」という明確な値が定まっていません。
② 過去の積み重ねが重要なのに、1回の検査ではわからない
健康影響を予測するには、「いつから」「どのくらいの量を」摂取してきたかという長年の積み重ねの情報が必要です。1回の血液検査はその瞬間のスナップショットに過ぎません。
③ 個人差が大きい
同じ血中濃度でも、年齢・性別・他の生活習慣などによって影響は異なる可能性があります。
海外では「血中濃度の基準」があるの?
ドイツなど一部の国では、血中濃度の評価値(参照値)が設定されています。
ただしこれは「この値を超えたら健康障害が起きる」という意味の基準ではありません。主に「集団としての状況を把握し、ばく露低減対策の参考にする」ための値です。個人の健康への影響を判断するものではありません。
日本でPFAS血中濃度調査が行われている
日本では環境省が「化学物質の人へのばく露量モニタリング調査(パイロット調査)」を実施しており、一般的な日本人のPFOS・PFOA血中濃度の傾向を長期的に追跡しています。
この調査の目的は「個人の健康診断」ではなく、「日本人全体のばく露状況がどう変化しているかを把握する」ことです。
その結果、日本人の血中濃度は長期的に低下傾向にあることが確認されています。
血液検査を受けたい場合はどうする?
現時点では、PFAS血中濃度検査は一般の健康診断の項目には含まれていません。
もし検査を希望する場合は、お住まいの都道府県や市区町村の保健所・環境担当窓口に相談することをおすすめします。一部の自治体では住民向けの血中濃度調査が行われている場合があります。
ただし、検査を受ける際は「結果が出ても、個人への健康影響はその数値だけでは判断できない」という点を理解した上で受けることが重要です。
今できること
血液検査の結果が出ても対処法が限られているという現実がある中で、今できることは:
- お住まいの地域の水道水の水質検査結果を確認する
- 水道水以外にも気になる場合は井戸水の検査を自治体に相談する
- 最新のPFAS関連情報(環境省・自治体)をフォローする
まとめ
- 血液検査でPFOS・PFOA血中濃度を測ることはできる
- ただし現時点では、その値から個人の健康影響を判断することは難しい
- 「どの濃度から影響が出るか」という明確な基準がまだない
- ほぼすべての日本人からPFOS・PFOAが検出されるが、これはPFASが環境中に広く残留しているため
- 日本人全体の血中濃度は長期的に低下傾向
- 不安な場合は自治体の保健所・環境担当に相談を









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