桑名市のPFOS・PFOA対応事例|290ng/L検出から1か月での系統切り替え完了
三重県桑名市は、愛知県との県境に位置する人口約14万人の市です。深井戸水を水源とし、塩素消毒のみの浄水処理で給水を行っています。桑名市の事例は、給水栓(蛇口)で高濃度が検出された後、汚染水源の停止という明確な判断と迅速な系統切り替えで対応した点が特徴的です。
検出の経緯
多度小山配水区(多度中部送水場から供給する地区)の給水栓水において、暫定目標値を大きく超える290ng/LのPFOS・PFOAが検出されました。
応急的対応
①多度中部送水場の停止(令和4年10月)
2022年10月、桑名市は問題の水源となっていた多度中部送水場を停止するという明確な決断を下しました。代わりに多度北部配水場からの配水に切り替え、多度小山配水区への給水を継続しました。
②停止後の水質確認
送水場停止後、多度小山配水区の給水栓で水質検査を実施し、定量下限値未満(検出されず)であることを確認しました。汚染水源の停止が完全に機能したことが実証されました。
③住民・関係機関への情報共有
- 経緯および水質検査結果をホームページで公表
- 影響があった連合自治会長および自治会長への個別説明・回覧板での住民周知
- 三重県への報告・庁内関係部局との情報共有
中期的対応
①全水源の定期検査
全ての給水栓および原水について年1回の水質検査を実施する体制を整備しました。
②新規水源への連絡管整備
桑名市では、もともと新規水源計画(取水地点の変更)を進めていたところでした。今回の問題を受け、新規水源を活用できるよう連絡管を整備する計画を推進しています。
現在の状況
給水栓においてPFOS・PFOAの暫定目標値(50ng/L)以下での給水が維持されています。停止後の水質確認で検出ゼロが確認されており、系統切り替えが完全に機能しています。
まとめ
桑名市の事例は、290ng/Lという高濃度検出に対して即座に「送水場の停止」という最も根本的な対処を行い、1か月以内に安全な水道水の供給を回復した迅速対応の模範例です。もともと進めていた新規水源計画と今回の問題対応が連動したことで、恒久的な解決策(連絡管整備)への移行もスムーズに進んでいます。









-水道法PFAS義務化と神戸・明石川の現状【2026年最新】.png)
:-「EU輸出企業向け完全対応ガイド.png)
















