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金武町のPFOS・PFOA対応事例|地下水源全廃と沖縄県企業局からの全量受水化

2026.03.25

沖縄県金武町(きんちょう)は、沖縄本島中部に位置する人口約1万1千人の小規模町村です。表流水・ダム直接・浅井戸水・用供受水を水源とし、金武浄水場・並里浄水場の2か所で浄水処理を行っています。金武町は、米軍基地(キャンプ・ハンセン)に隣接しており、基地由来のPFAS汚染との関連が懸念されてきた地域です。
金武町の事例は、最終的に地下水源の使用を全廃し、沖縄県企業局からの全量受水という抜本的な解決策を選択した点が特徴です。

検出の経緯

原水(金武1号〜6号水源、和留美原水源1号)において、複数の地下水源でPFOS・PFOAが暫定目標値を超えて検出されました。金武浄水場・並里浄水場の両浄水場で暫定目標値超過が確認された後、個々の地下水源の状況を詳細に把握するための調査を実施しました。

応急的対応

①取水制限・取水停止

暫定目標値を超えて検出された水源からの取水制限および取水停止を実施しました。

②粒状活性炭の敷設による浄化処理強化

金武浄水場のろ過池に粒状活性炭を敷設し、浄化処理を強化しました。

③沖縄県企業局からの受水増量とブレンド

沖縄県企業局からの受水量を増量し、浄水場で浄水した水とブレンドすることで給水を継続しました。

④住民への情報提供

広報誌・ホームページでの周知、各地区行政委員への説明を実施しました。

⑤専門家・業者への相談

県の担当部局・沖縄県企業局・水処理メーカーから水質改善について相談・助言を受けました。

中期的対応

①定期的なモニタリング

年1回、金武浄水場および並里浄水場の着水井においてモニタリングを継続的に実施しています。

②地下水源の全廃と浄水場の稼働停止・全量受水化(最終的な判断)

調査を継続しても汚染の原因を特定・解明できない状況が続いたため、金武町は以下の抜本的な決断を下しました。

  • すべての地下水源を使用停止
  • 金武浄水場・並里浄水場の稼働を停止
  • 沖縄県企業局から全量受水して水道水を供給

これにより、汚染が続く地下水源への依存を完全に断ち切り、安全な水道水の供給を恒久的に確保しました。

現在の状況

給水栓においてPFOS・PFOAの暫定目標値(50ng/L)以下での給水が維持されています。沖縄県企業局からの全量受水という体制で、安定した水道サービスを提供しています。

まとめ

金武町の事例は、汚染源の特定が困難な状況において「原因究明を待つのではなく、地下水源を全廃して安全な供給を確保する」という現実的な判断を下した事例です。小規模自治体が上位の水道事業体(沖縄県企業局)に全面的に依存する体制への移行は、水源汚染問題の一つの根本的解決策として参考になります。

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