お問い合わせ
2026年4月1日|PFOS・PFOA 水質検査 義務化スタート 省令公布済(2025年6月30日) 務化で何が変わるか →

PFOS含有泡消火薬剤とは |管理台帳登録済証の取得と管理方法

2026.03.22

「うちの施設にPFOS含有の泡消火薬剤がまだ残っているかもしれない」
「管理台帳登録済証とは何か」
「化審法上の義務をどう守ればいいか分からない」

こうした疑問を持つ施設管理者・消防設備担当者の方に向けて、PFOS含有泡消火薬剤の管理義務と管理台帳登録済証についてわかりやすく解説します。

PFOS含有泡消火薬剤とは

泡消火薬剤とは、駐車場・空港・石油コンビナートなどに設置された泡消火設備に使用される消火剤です。
一部の泡消火薬剤にはPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)という有機フッ素化合物が含まれていました。

PFOSは水や油をはじく性質から泡消火剤の界面活性剤として長年使用されてきましたが、環境中で分解されにくく人体・生態系への悪影響が懸念されるため、国際条約(ストックホルム条約)で規制対象物質となりました。

日本でも2010年4月から化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)により第一種特定化学物質に指定され、PFOS含有製品の製造・輸入が原則禁止されています。

どの消火薬剤にPFOSが含まれているのか

PFOSが含まれていた可能性がある主な消火薬剤は以下の通りです。

含有の可能性がある消火薬剤

– 水成膜泡消火薬剤(AFFF)
– 機械泡消火薬剤
– 中性強化液消火薬剤の一部

PFOSが含まれていない消火薬剤

– 粉末消火薬剤
– 化学泡消火薬剤
– 水(浸潤剤等入り)
– 二酸化炭素(CO2)

お使いの消火薬剤がPFOS含有かどうかは設置届・点検票・製品の型式番号で確認できます。
不明な場合はメーカーへの問い合わせをお勧めします。

現在も保管・使用できるのか

PFOS含有泡消火薬剤は製造・販売は禁止されていますが、火災消火を目的とした設置・使用については継続が認められています。
ただし以下の管理義務を厳格に守ることが求められています。

化審法に基づく主な義務

① 屋内保管の義務

PFOS含有泡消火薬剤は屋内での保管が義務付けられています。
屋外での保管は認められていません。

② 容器の点検義務

容器の破損・腐食・液漏れ等がないか定期的に点検することが義務です。

③ 保管数量の把握義務

保管している薬剤の数量を常に把握・記録することが義務です。

④ 表示の義務

容器・設備にPFOS含有である旨の表示が必要です。

⑤ 譲渡・提供時の義務

他者に譲渡・提供する際にはPFOS含有である旨の表示が必要です。

管理台帳登録済証とは

PFOS含有泡消火薬剤を保有する施設は、環境省が管理する PFOS含有泡消火薬剤管理台帳 への
登録が必要です。
登録が完了すると管理台帳登録済証が発行されます。
この登録済証は単なる証明書ではなく、サンプリング検査を依頼する際や廃棄処理を委託する際に 管理番号の提示が必要になるため、実務上も重要な書類です。

管理台帳登録済証が必要な主な場面

– 泡消火薬剤のサンプリング検査依頼時
– 廃棄処理業者への委託時
– 消防機関・行政への報告時
– 施設の移転・譲渡時

管理台帳への登録手順

① 対象施設の確認

PFOS含有泡消火薬剤を保有している施設かどうかを確認します。
設置届・点検票・型式番号で確認できます。

② 必要情報の整理

登録に必要な情報を整理します。
– 施設名・所在地・担当者情報
– 泡消火薬剤の商品名・型式番号
– 薬剤の保管数量
– 設置場所の情報

③ 環境省への登録申請

環境省または都道府県の担当窓口を通じて登録申請を行います。

④ 登録済証の受領・保管

登録済証を受領したら施設内で適切に保管します。
紛失した場合の再発行手続きも確認しておきましょう。

⑤ 定期的な情報更新

薬剤の数量変化・廃棄・施設情報の変更があった場合は台帳情報を更新する必要があります。

サンプリング検査について

PFOS含有泡消火薬剤は定期的なサンプリング検査が推奨されています。
検査依頼時には以下の情報が必要です。

– 依頼者の情報(会社名・担当者・連絡先電話番号)
– 管理台帳登録済証の管理番号
– 物件名・住所
– 泡消火薬剤の商品名・型式番号(混合前・混合後の両方)
– 採取日

採取に必要な資格

サンプリングには「第1種消防設備点検資格者」または「甲種・乙種消防設備士第2類」の資格が必要です。

必要採取量

泡消火薬剤原液1〜2リットル程度が一般的に必要とされています。

対象となる主な施設

PFOS含有泡消火薬剤が残存している可能性が高い主な施設は以下の通りです。

– 消防機関(消防署・消防本部)
– 空港(航空機火災用消火設備)
-自衛隊・米軍関連施設
– 石油コンビナート
– 大規模駐車場
– 危険物施設
– 化学工場・製造施設

特に2010年以前から泡消火設備を使用している施設はPFOS含有薬剤が残存している可能性があります。

早期交換が推奨される理由

現在残っているPFOS含有泡消火薬剤の多くは製造から10年以上が経過しており、以下の理由から早期交換が推奨されています。

① 経年劣化のリスク

長期保管による品質劣化が懸念され、いざという時の消火性能に影響する可能性があります。

② 環境汚染リスク

容器の老朽化による液漏れ・流出がPFAS汚染の原因になります。
実際に全国でPFOS含有消火薬剤の漏洩事故が報告されています。

③ 規制強化への備え

今後さらなる規制強化・使用禁止が議論されており、早期対応がコスト削減につながります。

④ 廃棄費用の補助制度活用

過去には消防機関向けに特別交付税措置が講じられた例があります。
今後の補助制度を見越した計画的な対応が重要です。

PFOS非含有消火薬剤への切り替え

PFOS含有泡消火薬剤からPFOS非含有製品への切り替えは以下の手順で進めます。

① 現状確認

保有している薬剤の種類・数量・設備の仕様を確認します。

② 代替品の選定

施設の消火設備に適合するPFOS非含有消火薬剤を選定します。
消防設備メーカー・専門業者への相談が有効です。

③ 廃棄処理の手配

既存のPFOS含有薬剤の廃棄処理業者を手配します。
廃棄物処理法に基づく適正処理が必要です。

④ 新規薬剤の設置・点検確認

PFOS非含有薬剤への交換後、設備の動作確認・点検を行います。

⑤ 台帳情報の更新

廃棄・交換完了後、管理台帳の情報を更新します。

まとめ

PFOS含有泡消火薬剤は2010年から製造が禁止されていますが、現在も多くの施設に残存しており、化審法に基づく厳格な管理義務があります。
管理台帳登録済証は保管・検査・廃棄の各場面で必要となる重要な書類です。
経年劣化・環境汚染リスク・今後の規制強化を見越して、早期にPFOS非含有消火薬剤への切り替えを進めることが推奨されています。

管理台帳の整備・代替品への切り替え計画・廃棄処理の手配についてお困りの場合はお気軽にご相談ください。

この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

関連記事

お問い合わせ

状況に応じた最適な対応をご提案します

自治体・企業・個人それぞれに最適な対応方法があります。
目次